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2023.4.27

仕組債とは?仕組債の基本を解説します

仕組債とは?仕組債の基本を解説します
目次
01. 
仕組債とは?
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02. 
仕組債が高利回りを実現する理由
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03. 
仕組債、向いている人とは?
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04. 
まとめ
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ボンジョルノ!皆さん、こんにちは!

仕組債という言葉は聞いたことがあるでしょうか?「債」という言葉が付くので債券と思う方も多いかもしれません。それで半分当たっています。半分というのは、実際は債券とデリバティブが組み合わさった複雑な金融商品であるからです。複雑になりやすくなかなか理解しづらい商品の一つです。この記事では、仕組債についてその定義や仕組み、適している投資家、リスク回避方法などを詳しく解説します。仕組債に興味がある人、仕組債への投資を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

仕組債ではなく通常の債券投資が気になる方は下記の記事をどうぞ♪

「債券投資の特徴を簡単に解説!」記事へのリンク

仕組債とは?

仕組債とは、債券とデリバティブを組み合わせた金融商品です。債券は企業や国がお金を借りるときに発行する「借金の証」で、投資家はその利子(クーポン)を受け取ることができます。デリバティブとは、先物取引やオプション取引と呼ばれる取引の類です。この二つを合体させたものが仕組債です。

仕組債には、基本的に以下のような特徴があります。

満期償還設定がある:通常の債券と同様に、満期になれば償還されます。

利金(クーポン)がもらえる:通常の債券と同様に、年に2回など定期的に利金(クーポン)を受け取ることができます。

発行体リスクがある;通常の債券と同様に、発行体にデフォルトなどのリスクが発生すれば元本保証がされないケースが発生します。

と、ここまでは通常の債券と変わりませんが、仕組債はこの通常の債券の中にデリバティブが内包されているので、これに加えて大きく違うのが以下です。

上記通りとは限らない:満期償還前でも条件に合致すれば早期償還となる可能性があります。また償還時も条件によって額面以上で償還されることもあれば、額面以下で償還されることもあります。利金についても、条件によって多くの金額を受け取れるケースもあれば、まったく利金が出ないというケースもあります。また発行体リスクに加えて参照する別の企業のリスクがついてくる場合もあります。まさにデリバティブの条件次第です。

デリバティブ取引とは?はこちらの記事も参考にしてください♪

「デリバティブ取引とは?デリバティブ取引の基本を解説します」記事へのリンク

仕組債が高利回りを実現する理由

仕組債は、前述の通り債券とデリバティブを組み合わせた商品です。では、どうしてデリバティブと組合せることで高利回りを実現することができるのでしょうか?

例えば、株式Aを、三か月後に2500円で買うことができる権利(コールオプション)を買うとします。このコールオプションの買い手は、もし株価が2500円を越えれば、このオプションの権利を行使し2500円で株券を取得し、株式市場で売ることでその差額を利益として得ることができます。

一方でコールオプションはもちろん無料ではないので、例えば100円をオプション・プレミアムという形で支払うことになります。なので買い手は2600円以上で株式市場で売れればこのオプション・プレミアムを加味しても利益を出すことができます。逆にこのコールオプションの売り手は、プレミアムという形で100円を手にすることができます。そしてもし株価がそこまで上昇しなければ、買い手は権利を行使しないので、売り手側が100円を手にして終わります。

仕組債はこうしたオプション取引などのデリバティブと債券を組み合わせることで、高利回りを実現しています。ちなみに仕組債は1990年代後半に登場しました。その当時は、金融市場が急速にグローバル化し、投資家たちは新たな投資機会を求めていました。そんな中、高い利回りを期待できる仕組債が注目されるようになったのです。

高い利回りを享受するということは、もちろんデリバティブ取引でそれなりのリスクを取っていることになります。ですので仕組債の保有期間中にトリガー条項に当てはまるような事案が発生しなければ高利回りを享受できる一方で、ひとたびトリガー条項にひっかかれば元本毀損が発生する恐れがあります。

デリバティブ取引は今みたように沢山の種類があるのと、何より店頭デリバティブ取引であれば当事者間で多種多様な条件のもと取引が可能になるため、仕組債の条件も多岐にわたります。ですので、仕組債の購入を検討する場合は、内包するデリバティブ取引の条件をしっかりと理解する必要があります。

仕組債、向いている人とは?

仕組債は正直玄人向けな商品となります。ケースによってですが最低投資金額が1億円以上になることがほとんどですし、流動性も高くないので運用資産の大部分を仕組債にするのはオススメできません。とはいえ金利が上昇している局面であれば、あえて利回りを下げて為替ヘッジをしたり、他の商品に連動してリターンを狙いつつも元本確保する仕組債なども組成が可能です。

運用金額が大きい方であれば、一部の運用資金を自身がとりたいポジションに合わせて仕組債として保有するのも理にかなっています。仕組債という言葉は非常に広義ですので、「仕組債」という言葉だけで安易に判断せず、上手に使っていきましょう。

また、仕組債といえども債券ですので「安全な発行体」を選びましょう。どんな条件で発行していても発行体リスクは残りますので注意が必要です。

最後に「分散投資」を心がけましょう。仕組債だけに投資するのではなく、株式や他の債券など、さまざまな商品に投資することでリスクを適正化することができます。退職金で初めての投資は仕組債!なんてケースは絶対に避けるようにしましょう。

投資経験が浅い方にとって、仕組債は非常に複雑な金融商品であるため、なかなか自己判断することができません。是非信頼できる担当者からしっかりリスク説明を受けたうえで投資判断するようにしましょう。また高額な投資になると思いますので、IFAなどのセカンドオピニオンを聞くことも大切です。

ポンデアのマスコットキャラクター

仕組債は複雑な商品となっている場合が多いです。セカンドオピニオンも是非大事にしてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか?仕組債は、債券とデリバティブが組み合わさった複雑な金融商品であり、商品性という観点では多岐にわたることが理解いただけたのではないでしょうか?金融のプロでさえ「仕組債」という言葉だけではどういった商品を指しているのか理解できません。

仕組債にも様々な種類に分類が可能です。例えば株価指数に連動するような「株価指数連動債」や、購入時の通貨と満期償還時の償還金が別の通貨となる「リバースデュアルカレンシー債」や、特定の銘柄の株価に連動する「EB債」など、こうした単語を聞いて初めて商品性を理解できます。

何度も申し上げた通り仕組債は「債券+デリバティブ」ですので、上手く活用することで積極的にリターンを高めることもできれば、リターンをあえて下げることで例えば為替変動リスクをヘッジしたりすることが可能なのが魅力となります。信頼できる担当者からしっかり説明を受けて商品性を吟味した上で投資判断を行えば、リスクとリターンをうまくバランスすることも可能ですので是非検討してみてください。

それでは皆さん、アリーヴェデルチ!またね!

↓仕組債についての記事は他にも色々記載させて頂いております。是非読んでみてください!

仕組債の種類を解説!仕組債はEB債だけじゃない
元本確保型の仕組債について
仕組債って途中売却できるの?仕組債についての素朴な疑問!
仕組み債はやばい?仕組み債の手数料やコストそして問題点とは?
黒田太郎
執筆者
黒田太郎
ファイナンシャルプランナー
オーストラリアのLaTrobe大学でコンピューターサイエンスを専攻。卒業後日系メーカーに就職しタイ、シンガポール、台湾に駐在し通算13年の海外生活を経験後、退職しFP(ファイナンシャルプランナー)として活躍中。 一人でも多くの人の役に立つような情報、たまにちょっとニッチな情報と幅広く発信させて頂きます! 保有資格 AFP認定者、ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員一種、応用情報技術者
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