5月17日の東京株式市場で日経平均株価が続伸し、3万円の節目を上回った。3万円をつけるのは2021年9月以来、1年8か月ぶりである。ここ数か月の米国初の金融不安など世界景気不透明感が増すなか、一体何が起きているのであろうか?
まず初めに2023年3月7日日経新聞朝刊 大機小機の記事を紹介したい。
「上場銘柄の約60%の株価がPBR(株価純資産倍率)1倍割れ――。株式市場の深刻な不振を嘆いた記事を日本経済新聞のデータベースで見つけた。日付は1982年7月。実は日本ではない。米国だ。人気が離散し低迷が長期に及ぶ苦境を記したものだ。
PBR1倍割れは、企業が解散して資産を売り払って手にする価値を、株価が下回ることを示す。この先もうけるどころか、価値を毀損すると見られているわけだ……」
この後、3月30日東京証券取引所は、PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る上場企業に対し、株価水準を引き上げるための具体策の開示を求めた。3月末現在で上場企業のうち1倍割れは約1800社あり、企業に資本コストや株価を意識した経営を定着させる狙いがある。
1982年から今日までニューヨークダウは約25倍までの株価上昇を達成した。次の時代の大幅な株価上昇は日本株なのかもしれない。
また、5月8日ストックボイスに出演した武者リサーチ武者陵司さんによれば「インフレは一過性、世界金利は再び低下局面に入る。2022年から、米国は0%から5%まで10回利上げという大幅な利上げを行ったが、時価総額でGAFA企業群の一部を超えてきたエヌビディアや世界10番の時価総額まで急伸してきたモエヘネシー・ルイヴィトンの株価動向をみると、市場資金の流動性は全く衰えていない。これは今まで信じられてきた金融緩和が過剰流動性をつくったわけでなく、エヌビディアなど新しいAI主体の産業革命からくる技術・生産性の向上と、モエヘネシー・ルイヴィトンなど世界的な生活水準の向上による付加価値企業の需要増の両輪によってなる新しい時代の到来である」と。
米国では来年の大統領選挙を迎え支持率向上を狙った政策合戦、5月9日WHOのコロナパンデミックの終了とそれを受けた中国経済の最興と米中の動向を踏まえると、1989年12月29日につけた日経平均過去最高値38,957円を超える日は近い!
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