ボンジョルノ!皆さんこんにちは!
今回は債券や株式など有価証券とはちょっと離れて、保険のお話です。皆さんは保険に加入していますか?保険といっても生命保険や火災保険や自動車保険など本当に幅広い保険が存在します。保険の種類もたくさんあるため、我々一般人からすると非常に理解しづらいというのが本音だと思います。世の中にはどういった保険があるのか、保険ってそもそも何?、など今回は保険について解説していきたいと思います。
保険ってどういったものがあるの?生命保険について
保険とはそもそも何か?不測の事態が発生して損失を被ったときに補償してもらえる。そういうものが保険になります。生命保険、火災保険、自動車保険、地震保険、旅行保険…それこそありとあらゆる保険があります。生命保険といってもいろいろ種類があります。定期保険、終身保険、養老保険などありますが、それぞれ解説していきます。
定期保険
定期(期間が定まっている)という言葉からわかるように保障期間が決まっていて、その間だけ保険が適用されるタイプ。もしもの時の安心感を得られるだけでなく、保険料もリーズナブルなのがポイントです。若いうちのほうが当然死亡リスクは低いので、年齢が若いうちほど定期保険の保険料は安くなる傾向があります。また解約返戻金は基本的にほとんどありません。一番シンプルな保険といえるでしょう。
終身保険
終身(死ぬまでの間。終生。)という言葉からわかるように、ご自身が亡くなるまで保険が続くタイプ。保険料は高めですが、将来の不安をしっかりカバーできるのが魅力です。終身保険は期間の経過に従って、解約返戻金も一定額まで増えていくのが特徴です。
養老保険
一定期間保険料を払い続けた後、満期時に満期保険金が支払われるタイプです。解約返戻金は満期に近づくにつれて増えていき、最終的には死亡保険金と同額となります。
この3つの保険が生命保険の基本となりますが、保険会社も知恵を絞って様々な商品を開発していますのでこれに限りません。変額保険といって解約返戻金が株式などの運用結果で決まるなど、資産運用の観点を入れた保険も出てきています。
保険で資産運用?
長生きリスクに備える年金保険に加えて、最近は中身は実際投資信託での運用となる変額保険というものもでてきています。こういった運用型保険商品を選ぶ際には、お金が増えなければそもそも加入する意味がないので、保険会社の運用実績や手数料を比較検討することも重要です。運用実績が良好な保険会社を選ぶことで、資産運用の成功率が高まる可能性があります。また、手数料が高い商品はリターンが相対的に低くなるため、手数料をチェックしておきましょう。
当然、保険会社の取り分があるので純粋な資産運用だけを考えた場合は、証券会社で直接資産運用をしたほうがリターンは当然高くなりますので注意が必要です。イメージとしては、生命保険と投資信託を使った資産運用を一つの商品にがっちゃんこしてパッケージ化したものです。資産運用を目的に生命保険を活用するのは正直得策とはいえません。
変額保険については別記事で詳しく説明していますので参考に♪
保険会社とは?保険会社選びに重要なポイントはなんでしょう。
まず、保険選びの際に、保険会社自体の運用実績は正直そこまで気にする必要はないと思います。保険会社が倒産した場合でも一定額までは保護されますし、保険会社の運用実績に応じて大きくリターンが変わるような状況ではありません。となると気にすべきは商品性や手数料となります。
手数料は、保険商品を選ぶ際に大きく影響する要素です。手数料が高い商品は、リターンが相対的に低くなることがあります。そのため、手数料を比較検討して、自分に合った商品を選びましょう。証券会社と違って保険会社は手数料開示を積極的にはしていません。
なので単純に手数料で比較することは難しいのですが、上場している企業であれば決算情報をみればどれだけ利益を抜いているかはおおよそ判断がつきます。また運用タイプの保険であれば手数料がオープンになっている場合も多いです。その場合は類似の投資信託などと比較することができます。
ちなみに保険は、基本は販売する保険会社が自身で作った商品を売っています。そのため生命保険であれば人々の死亡率や生存率で、十分利益があがるように商品を設計することができます。また戦争など大量に人が死亡するような事態は免責事項になっていたりするので、利益率を高く設計することが可能です。
また、アメリカのウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイも、もともとは綿紡績事業でしたが、のちのち保険会社を買収していき、今では保険業を主とした機関投資家企業となっています。バークシャー・ハサウェイは、保険業はもちろんのこと資産運用戦略で巨額の利益を上げています。ちなみにウォーレン・バフェットは、保険業を通じて先に受け取ることができる保険料を運用に一部回すことで無利息で運用資金を調達することができています。これは保険業のキャッシュフローがいかに優れているかを表しています。それはつまり保険料の受け取りと、実際の将来の支払いのタイムラグがかなりあるということです。また支払いに該当する事項が発生しなければまるまる利益となりますので、それだけ利益率の高いビジネスとなっています。
商品性を理解し、自分に合った商品を選ぶ
それでは最も重要な、自分に合った商品を選ぶ方法についてお話ししましょう。
まず、何のために保険が必要なのか?法人であれば保険料を損金にできたりするので、法人運営を円滑にすすめるために保険を活用するケースも多いと思います。経営者や役員の退職金を保険を使って準備するケースもありますし、経営者に何かあったときに会社の懐事情を防衛するために生命保険を活用するケースも多々あります。法人運営においては、税制などとの関連で保険を有効に使うことができる場面もあります。
一方で、個人であれば税制という観点では生命保険料控除と相続税における非課税枠の活用というのが生命保険を有効活用できる場面になるかと思います。相続税における非課税枠は500万円×法定相続人の数となるので、ご自身が亡くなったときに家族に非課税でお金を渡す方法としての活用が考えられるでしょう。
それでは、資産運用という観点での保険はいかがでしょうか?前述の別記事でも検証しましたが、資産運用という観点では保険を使うよりは、iDeCoやNISAを利用したほうが資産形成には有利です。
保険も突き詰めればデリバティブ取引と変わりません。自身の健康リスクに対し、保険会社とデリバティブ取引をしているのと変わりません。たくさんの保険を買って自身の健康リスクに対するヘッジを積むよりは、定期的に健康診断にいったり運動したり禁煙したり自身の健康リスクの発生を抑制したほうがよっぽど健全でしょう。
また、保険商品を選ぶ際には、自分のライフスタイルや将来の目標を考慮することも大切です。例えば、家族を持つ予定がある場合であれば、家族全員が安心して暮らせる保障を提供する保険商品を選ぶことが望ましいです。一方で一人暮らしで養う人もいない人が高額の生命保険に入る理由はあまりないと思います。というのもそういう方が亡くなって必要なのは葬式代くらいだからです。
保険会社に直接いくと色々と営業を受けて買わされてしまいますので、まずインターネットなどで自身でよく勉強されるのがオススメです。保険は掛け捨て。資産運用は保険以外で!と覚えておくとコスパのよい人生が送れると思います。
生命保険以外の保険
これまで生命保険を中心にお話してきましたが、自動車保険や火災保険そして地震保険などの損害保険も存在します。自動車保険は特に必須で、対人事故において損害賠償額が読めないこともあるので、必ず加入しておきましょう。ただし車両保険をつけると保険料が高額となるためこちらへの加入は要検討です。というのも車両の損害はたとえ全損であっても金銭的損失はあくまでその自動車の時価に限定されるからです。正直全損になった場合は財布的には非常に痛いですが、人生が詰むということはないでしょう。あまり保険対象項目を増やしてしまうと自身の生活費における固定費を増やしてしまうことになるので過剰に加入することは避けたほうがよいでしょう。とはいえ自動車がないと仕事を失う、といった自動車必須の生活の方は車両保険も必要だと思います。あくまで自身のライフスタイルと金銭状況で判断しましょう。
なお他にも、ゴルフ保険やスキー保険やスポーツにおける事故などを想定した保険であったり、旅行保険など旅行中の事故や病気を想定した保険もあります。こういった保険の保険料はイベント時のみに発生するものなので、不安な気持ちでスポーツや旅行を過ごすのが嫌という場合は、少額であれば加入を検討しても固定費を増やすものではないので問題ないと思います。
まとめ
これまで保険についてみてきました。保険はどうしても過剰に入りすぎてしまう傾向があるので、あまりに保険重装備になっているかたは一度見直してみることもありでしょう。また保険で資産運用というのは正直運用効率があまりよくないので、保険はあくまで本質となる自身の健康リスクだったり自動車事故や火災そしてイベントでの不慮の事故などに備えるものと割り切りましょう。資産運用については保険とは別に行うことがリターンを高める上では非常に大事になってきます。
こちらの記事も参考にしてくださいね!
それでは皆さん、アリーヴェデルチ!またね!