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2023.11.11

つみたてNISAを今から始めるのは遅い?2024年からNISA制度はどうなるのか?

つみたてNISAを今から始めるのは遅い?2024年からNISA制度はどうなるのか?
目次
01. 
つみたてNISAを今から始めるのは遅い?
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02. 
つみたてNISAを今から始めても遅くない!20年保有した場合どれくらい増える?
矢印
03. 
現行NISA制度と新NISA制度の違い
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04. 
2023年までに使ったNISA枠や保有資産はどうなるの?
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05. 
まとめ
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ボンジョルノ!皆さんこんにちは!

あと2か月で2024年!2024年からは新NISAがはじまります。とはいえまだギリギリ現行NISA制度の口座開設も間に合います!現行NISAを使えば一般NISAもしくはつみたてNISAを使って運用が可能です。あらためてNISA制度を振り返り、またこれからつみたてNISAを始めるのは遅いのか?を検討していきたいと思います。

つみたてNISAを今から始めるのは遅い?

NISA口座の口座開設時期による違い

つみたてNISAを今から始めるのは決して遅くありません。また2023年中にNISA口座を開いておけば2024年になれば新NISA対応口座も自動開設されるので、手間を考えても今のうちに口座開設して全く問題ありません。

また一般NISAであれば5年間、つみたてNISAであれば20年間非課税保有期間は使えますので今年中に2023年分の上限枠まで買い付けておけば、2024年以降も非課税保有期間の上限いっぱいまで保有しておくことが可能です。(2023年までに開設した現行NISA口座での新規買付は2024年以降不可となります。)

2023年中にNISA口座を開設して、現行NISA枠を使いきった上で2024年を迎えることで非課税枠を最大限に有効活用することができます!

つみたてNISAを今から始めても遅くない!20年保有した場合どれくらい増える?

40万円を20年間複利運用した場合の資産評価額の推移

例えばこのタイミングでつみたてNISAを始めて上限の40万円を買い付けたとします。そして20年間仮に年平均4%で複利運用できた場合は、約2倍の84万円まで増加します。また仮に年平均10%のパフォーマンスが出せた場合は、約6倍の244万円まで増加することとなります。非課税保有期間終了のタイミングで売却すれば課税されることなくこの額を手にすることができます。

株式投資はリスクが高いと言われますが、それでも10年以上の長期投資を考えればある程度リスクも収束し、なおかつ株式配当益も蓄積されるので、上昇の可能性は過去の傾向をみると限りなく高くなります。つみたてNISA口座での運用は、売り買いは行わずただ長期保有していくだけのものになりますので手間はかかりません

現行NISA制度と新NISA制度の違い

まだNISAって間に合う?現行NISA制度のおさらい

現行NISA制度について
現行NISA制度について

現行NISA制度では、つみたてNISAと一般NISAのどちらかを選択することになります。年間投資枠、非課税保有期間、購入できる投資対象商品が変わってきます。つみたてNISAの場合は年間投資枠こそ40万円と一般NISAの1/3ですが、非課税保有期間は4倍の20年間となります。ですので年内2023年中に始めた場合でも40万円まで最大で買い付けることができ、その後20年間非課税保有期間が継続します。

2024年以降は現行NISA制度を利用できないので、売却してしまった場合はそこで現行のNISA枠は終了してしまいます。できるだけ上限いっぱいまで保有していきたいところです。

画像引用元リンク:新しいNISA : 金融庁 (fsa.go.jp)

つみたてNISAはどうなる?新NISA制度のおさらい

新NISA制度の概要
新NISA制度の概要

2024年からはじまる新NISA制度ですが、従来の現行NISAでは「一般NISA」か「つみたてNISA」のどちらを選択する必要がありましたが、今後は併用可能となります。感覚的には一般NISAもつみたてNISAも両方使えるようになる感じです。

また年間投資枠も大きく増えて、更に非課税保有期間は恒久化されます。最大で簿価(買い付け時の価格)ベースで1,800万円まで保有できるので毎年フルの360万円枠を使った場合、最短で5年かけて簿価ベースで1,800万円分の上限いっぱいでの買い付けが可能となります。これが30年後に1億円になったとして全部売却しても一切課税されることがないという凄まじい大盤振る舞い制度となります。

将来は以下の記事を読んでいただけると更に理解が深まると思います。

2023年までに使ったNISA枠や保有資産はどうなるの?

NISA口座の口座開設時期による違い

現行NISA制度で2023年までに買い付けた分はそれぞれの非課税運用期間を上限にずっと保有することが可能です。一般NISAであれば非課税期間は5年ですので2027年末まで運用可能となります。つみたてNISAであれば非課税期間は20年ですので2042年末まで運用可能となります。

ちなみに2022年に買い付けた分は1年早く非課税運用期間が終わりますのでそれぞれ2026年末、2041年末までとなります。現行NISA制度と新NISA制度は違う制度となりますので、2024年以降は現行NISA制度を使っての新規買付はできなくなります。非課税期間上限ギリギリまで運用を続けてもいいですし、その前に売却してしまってもどちらでもよいです。

まとめ

現行NISA制度と新NISA制度の比較表
現行NISA制度と新NISA制度の比較表

新NISA制度は現行NISAに比べてかなり優遇された制度となっています。株式投資を行っていきたい投資家の方は是非新NISA制度をフル活用することをおススメします。とはいえ現行NISAもまだギリギリ開設が間に合うタイミングですし、こちらも税制上のメリットが充分にある制度になっていますので、2024年を待って口座開設するのではなく、今のうちに口座開設をして現行NISAも活用すべきでしょう。

ちなみに企業型DC(企業型確定拠出年金)やiDeCoと違ってNISA口座を開設してしまったら必ず買付しなければいけないという制約はありません。あくまで通常の証券口座(特定口座や一般口座)と同様に投資家の任意のタイミングで証券口座への入金、買付、売却ができるようになっていますので安心してください。今のうちに口座開設しておくことで2024年あたまからすぐに新NISA制度の恩恵を受けることが可能になります。

なおつみたてNISAや新NISAの成長投資枠を使った運用では「長期積立投資」が投資戦略として相性が良いと思います。ドルコスト平均法を用いた長期積立投資についてはこちらの記事も是非参考にしてくださいね!

それでは皆さん、アリーヴェデルチ!またね!

黒田太郎
執筆者
黒田太郎
ファイナンシャルプランナー
オーストラリアのLaTrobe大学でコンピューターサイエンスを専攻。卒業後日系メーカーに就職しタイ、シンガポール、台湾に駐在し通算13年の海外生活を経験後、退職しFP(ファイナンシャルプランナー)として活躍中。 一人でも多くの人の役に立つような情報、たまにちょっとニッチな情報と幅広く発信させて頂きます! 保有資格 AFP認定者、ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員一種、応用情報技術者
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